良心価格は誰にとっての良心価格なのか
「良心価格」
いいですよね。いい響き。
お得な感じするし、安いイメージ。
もちろん安くて良い物手に入れたいですしね。
でも、たとえばサービスやモノを提供する側からしたら、
良心価格というと、安い方がいいだろうと相手を思って価格を下げるいわば「他人軸」。
(ただ安けりゃ売れるだろうと思っている人もいるだろうが。)
もし、「他人軸」をメインに置き、値段設定を「良心価格」にして、苦しい状況を招き、自分自身が楽しくできない状況になり、コンディションも不安定になり、そのまま続けることにより、さらにはそのサービスやモノ自体が提供できなくなってしまう状況になったら・・・
そして、そのサービスやモノが好きなのに、買えなくなってしまい、さみしい思いをする人がいるとしたら・・・
それは、はたして本当に「良心」な価格なのか。
良心価格とは誰にとっての良心価格なのか
私がとても気に入っていて、しょっちゅう行く好きなお店があり、
雰囲気もおしゃれでゆったり落ち着くし、料理もドリンクもうまいし常連だった。
ランチタイムには、満席になって入れない時も度々あった。
働いている人も生き生きとしていて、対応も気持ち良かった。
お客さんが重なり、食事の提供に時間がかかった際なども、
待っているお客さんにお詫びの言葉とともに、自家製クッキーをさりげなくサービスしたりしてくれるような気の効くスタッフ。
いままででも、本当に気が効くな〜と関心させられることが多かった。
気持ちの良い対応でお客さんにも愛されているのがヒシヒシと伝わる、これが愛されるサービスマンだなって。
このような、本当にお客さん思いの良いお店であるが、
ある時から、なかなかお客さんが増えないからということで、値段を下げ始めた。
それまでも決して、高い値段設定という印象はなかったんだけど・・・
しばらくして閉店となった・・・。
価格競争に足を突っ込んでしまった結果だと思う。
お店側も、がんばって良いモノ・良いサービスの提供を、必死な思いで続けておられたのは重々わかる。
わかるからこそ、好きなお店だったからこそ、いけなくなったのはやっぱりちょっとさみしい。
良心価格
良心価格って「安い」ってだけではないと思う。
良心価格を「安い」だけで捉えると、
そのサービスやモノを受けられなくなった人たちをさみしくさせてしまうこともある。
意図があっての値段設定はありだが、安易な考えだけで、ただ安くするコトは自分の足を引っ張ることにも繋がる。
たとえば、あなたがなにか提供する側だったとしたら、
もっとあなたにも、あなたのサービスやモノにも自信を持ってほしいと思う。
ただ安くするのではなく、「価値」を増やす方法を考えてみてほしい。
「価値」が増えると、自然と自信がつくから。おもしろいぐらいに。
自分が提供するサービスやモノの値段って、他人軸で決めるのではなく、
自分軸で決めた方がいい。
価格以上に価値を感じれば、必要とする人は必ずいる。だから、あなたがいる。
「続けていける価格」「続けていけるスタイル」を確立し、
それが人を喜ばせることに繋がる。これが本当の「良心価格」なのでは。
と感じた今日この頃でした。